私には2人の子がいて、1人は「あゆみ」という・・・

あゆみは女の子であるとする。男の子もいるかも知れないが、たぶんきわめて稀だろうから無視する。で、ある人が次のように言った、

私には2人の子がいて、1人は「あゆみ」という名前です。

この人に女の子が2人いる確率を求めよ。

この問題は、自分には少なくとも1人の女の子がいるということを言外に含んでいる。きょうだいに同じ名前を付けることはありえないから、あゆみは1人だけだろうということも。

ということは、この問題はすでに出てきた、


私には2人の子どもがいます。そのうちの少なくとも一人は女の子です。

という場合とと同じ設定に見える。名前なんかだれでもあるわけだから関係ないから、答えは変わらず 1/3 だと考えたくなるよね。ところがそうではないのだ。

「えっ!」と思うかもしれない。実際、このことをつぶやいたら、すごく頭のいい人に「まさか!」と言われたことがある。それくらい意外な話なのだ。ともあれ次の図を見てほしい。

ここでは上から(男男)、(男女)、(女男)、(女女)のきょうだいが5組ずつの同数になっている。1組ずつではないが、これを母集団としてもかまわない。ここから「少なくとも1人が女の子であるきょうだいの中で女の子2人の組が選ばれる確率」を求めると、前回の話と同様に 1/3 が答えになる。

それでは、次の図を見てみよう。上の図の中にいる女の子の、5人に1人をあゆみさんに置き換えたものだ。あゆみさんはリボンを付けたり金髪に染めたりと、かわいいファッションが好きらしい。

さて、この図を見ると、少なくとも1人が女の子であるきょうだいで、かつ1人の名前が歩みであるのは、全部で4組だ。そのうちで2人とも女の子となっているのは2組となるので、結局、問題の答えは 2/4 = 1/2 ということになる。

この話は、あゆみという名前の女の子の割合が 5人に1人ではなくて、100人に1人でも1000人に1人でもまったく同様に成り立つ。もっとも図を描くのは面倒くさくなるが。結局、1人の名前が知られているというだけで、確率が 1/3 から 1/2 に増加したわけだ。